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  1. 地震に関する評価
  2. 主な地震活動
  3. 2025年の主な地震活動の評価

2025年の主な地震活動の評価

2025年の主な地震活動の図
(図中のシンボル、または下の主な地震活動のリストをクリックすると、該当する地震活動の評価へジャンプします。)

 各地震活動の評価は、発生後、令和7年7月(の定例の地震調査委員会)までに公表された評価内容をとりまとめたものです。これ以降の公表状況については、最新の評価結果(毎月の地震活動の評価)をご覧ください。
 なお、最近1年間に発生した地震活動の評価は、今後のとりまとめ作業により内容更新される可能性があります。

日向灘の地震活動 M6.6 最大震度5弱 津波を観測

福島県会津の地震活動 M5.2 最大震度5弱

長野県北部の地震活動 M5.1 最大震度5弱

2025年6月21日からのトカラ列島近海
(悪石島~宝島の領域)の地震活動
M5.5 最大震度6弱
日向灘の地震活動 2025年1月13日、M6.6 [最大震度5弱・津波を観測]

○ 1月13日に日向灘の深さ約35kmでM6.6の地震が発生した。この地震の発震機構は西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、フィリピン海プレートと陸のプレートの境界で発生した地震である。この地震により、宮崎港(港湾局)で23cmなど、高知県から鹿児島県にかけて津波を観測した。
 この地震は2024年8月8日に発生したM7.1の地震後の活動域内で発生した。M7.1の地震発生直後は、活動は活発な状態であったが、時間の経過とともに地震回数は減少していた中で、今回の地震が発生した。M6.6の地震発生以降の地震活動は15日にM5.4の地震が発生するなど、活発な状態が続いていたが、時間の経過とともに地震回数は減少してきている。


○ GNSS観測によると、今回の地震に伴い、佐土原(さどわら)観測点で南東方向に約5cmの水平変動、約2cmの沈降など宮崎県を中心に地殻変動を観測している。GNSS-音響測距結合方式の海底地殻変動観測によると、2025年1月13日の地震の震央に比較的近い複数の観測点について、この地震の発生前後で有意な地殻変動は観測されていない。


○ 2024年8月8日に発生したM7.1の地震の後、およそ5か月間(M6.6の地震発生前まで)に宮崎観測点で南東方向に約5cmの変動など宮崎県南部を中心に、余効変動と考えられる地殻変動が観測されていた。さらに、M6.6の地震後も継続して余効変動と考えられる地殻変動が観測されている。


○ 発震機構と地震活動の分布、GNSS観測及び地震波の解析結果から推定される今回の地震の震源断層は、2024年8月8日に発生したM7.1の地震の震源断層の北側に隣接し、プレート境界上に位置している。


○ 今回の地震の付近では1996年10月19日にM6.9の地震、1996年12月3日にM6.7の地震が発生し、いずれも被害を生じている。今回の地震は、地震調査委員会が「日向灘及び南西諸島海溝周辺の地震活動の長期評価(第二版)(令和4年3月25日公表)」で評価対象としていた「日向灘のひとまわり小さい地震」の発生領域で起きており、この領域はM7.0~M7.5程度の地震が30年以内に発生する確率はⅢランク(*)で、海溝型地震の中では発生する確率が高いグループに分類されている。


*:海溝型地震における今後30年以内の地震発生確率が26%以上を「Ⅲランク」、3%~26%未満を「Ⅱランク」、3%未満を「Ⅰランク」、不明(すぐに地震が起きることを否定できない)を「Xランク」と表記している。
注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称である。

福島県会津の地震活動 2025年1月23日、M5.2 [最大震度5弱]

○ 1月23日に福島県会津の深さ約5kmでM5.2の地震が発生した。また、この地震の震央付近では、同日にM4.7の地震が発生した。これらの地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。今回の地震の震央付近では、1月21日から地震活動が活発化し、2月11日までに震度1以上を観測した地震が90回発生するなど、地震活動は継続している。今回の地震の震央周辺では、2013年2月 25日にM6.3の地震(最大震度5強)が発生するなど、M4.0以上の地震が時々発生し、またその際にはまとまった地震活動がみられている。
 GNSS観測の結果によると、これらの地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。


注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称である。

長野県北部の地震活動 2025年4月18日、M5.1 [最大震度5弱]

○ 4月18日20時19分に長野県北部の深さ約15kmでM5.1の地震が発生した。この地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。この地震のほぼ同じ場所で、18日23時39分、19日にそれぞれ深さ約15km、10kmでM4.5、M4.3の地震が発生した。これらの地震の発震機構は北西-南東方向に圧力軸を持つ型、北西-南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型で、地殻内で発生した地震である。4月18日から30日までに震度1以上を観測する地震が65回発生するなど地震活動が活発であった。
 一連の地震の震源周辺には、糸魚川-静岡構造線断層帯と長野盆地西縁断層帯が存在している。
 GNSS観測の結果によると、これらの地震に伴う有意な地殻変動は観測されていない。


注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称である。

2025年6月21日からのトカラ列島近海(悪石島~宝島の領域)の地震活動
2025年7月3日、M5.5 [最大震度6弱]

○ トカラ列島の悪石島(あくせきじま)から宝島にかけての領域では、6月21日から地震活動が活発になり、大局的には東側と西側の領域に分かれている。
 東側の領域では、6月21日から地震活動が活発になり、6月26日頃に一度低下したものの、再度活発化した。7月3日16時13分にはマグニチュード(M)5.5の 地震(深さ約10km)が発生し、悪石島で最大震度6弱を観測した。この地震の発震機構は北北西-南南東方向に張力軸を持つ横ずれ断層型である。この領域の地震活動は現在も活発な状態が継続している。
 西側の領域では、7月2日頃から地震活動が活発になり、7月2日15時26分に今回の一連の活動のうち最大規模の地震(M5.6)が発生し、小宝島で最大震度5弱を観測した。この地震の発震機構は北北東―南南西方向に張力軸を持つ正断層型である。この領域の地震活動は現在低調である。
 今回の一連の地震は陸のプレート内で発生している。


○ 震度1以上を観測した地震は6月21日から7月9日11時までに1,720回発生し、このうち、震度5弱以上を観測する地震が8回、震度3以上を観測する地震が168回発生した。


○ GNSS観測の結果によると、今回の一連の地震活動に伴い、地殻変動が観測され、その水平変動の向きは最大規模の地震(7月2日のM5.6)の発生前後から変化した。宝島観測点で観測された水平変動は東北東方向(約2cm)から南方向(約4cm)に変化した。また、小宝島でも北東方向から北北西方向に変化した。


○ 今回の地震活動域の周辺は、過去にも活発な地震活動が継続したことがある地域であり、1995年12月、2000年10月、2021年12月に、それぞれ最大でM5.5、M5.9、M6.1の地震を伴う活動が観測されている。これらの地震活動では、活発な期間と落ち着いた期間を繰り返しながら、数か月程度以上継続したこともあった。 GNSS観測では、これまでの地震活動に伴い地殻変動が観測されたこともあった。今回の一連の地震活動は、1995年以降に発生した地震活動の中で、最も地震回数が多い。


○ 悪石島から宝島にかけての領域はトカラ列島の活火山列の延長上に位置しており、このような火山地域の過去の地震活動の例では、一連の活動の中で、最大規模の地震と同程度の規模の地震が、続いて発生しやすい特徴がある。当分の間、同程度(震度6弱程度)の地震に注意が必要である。


注:GNSSとは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般をしめす呼称である。


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