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確率の誤差評価

ここでは,更新過程のパラメータの誤差とそれに伴う地震発生確率への誤差の伝播について,簡単な検討を行う[41]。本報告書で扱った更新過程モデルのパラメータは2つなので,それを一般的に tex2html_wrap_inline7878 とする。対数尤度 tex2html_wrap_inline7880 のHessian(2階微分の行列)を

equation2839

とするとgif ,パラメータの共分散行列 tex2html_wrap_inline7886 は近似的に,

equation2862

で与えられる。推定すべき確率が tex2html_wrap_inline7888 で与えられるとするとき,その分散は

eqnarray2867

となる。以下の図4.114.14に, data set 南海Iを例にとったときの,今後30年における地震発生確率の誤差範囲を真値(グラフの実線)から tex2html_wrap_inline7890 (グラフの点線)の範囲として示した。これらの図において,確率の数値は真値(グラフの実線)の重みが最も高く,そこから上下に離れるほど小さくなる。


図 4.11: 対数正規分布の確率誤差の例


図 4.12: ガンマ分布の確率誤差の例


図 4.13: Weibull分布の確率誤差の例


図 4.14: 二重指数分布の確率誤差の例



地震調査研究推進本部
Wed Jan 13 17:30:00 JST 1999