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千島海溝沿いの沈み込んだプレート内のやや深い地震

 やや深い地震(深さ100km程度、M7.5程度)は、1924年の地震(M7.6)、1978年の地震(M7.2)、1993年の「平成5年(1993年)釧路沖地震」(M7.5)の3つが知られています。やや浅い地震は、約27年に1回の間隔で発生すると推定されていることから、今後30年以内に地震が発生する確率は70%程度と推定されています。また、発生する地震の規模はM7.5程度と推定されています。
 「平成5年(1993年)釧路沖地震」は、釧路沖の深さ約100kmで、沈み込んだ太平洋プレートがほぼ水平に割れる(断層運動する)ことにより発生しました。かなり深い場所で発生した地震でしたが、地震の規模が大きかったため、釧路市で震度6が、浦河町、帯広市、八戸市などで震度5が観測され、釧路市を中心に全体で死者2名、負傷者967名などの大きな被害が生じました。この地震では、港湾や低湿地などの埋立地での地盤の液状化現象と、それに伴う地盤沈下、さらに造成地、道路、鉄道などの盛土地域で発生した斜面崩壊による被害が特徴的でした。なお、この地震は深い場所で発生したため、津波は伴いませんでした。

 【 将来の地震発生の可能性 】  【 地震の過去の発生状況と被害 】  【 リンク 】

○将来の地震発生の可能性  [上に戻る]
 地震の規模  : M7.5程度
 地震発生確率: 30年以内に、70%程度  地震発生確率値の留意点
 平均活動間隔: 27.3年

 詳しい内容を知りたい方は、「千島海溝沿いの地震活動の長期評価(第二版)」( html版 / PDF版(17MB) )をご覧下さい。


○地震の過去の発生状況と被害  [上に戻る]

発生年月日 地震の規模 被害等
1924年7月1日 M7.6 有感地域は北海道地方より関東地方にまでわたり、最大 震度は4(根室)であった。
1978年12月6日 M7.2 有感地域は北海道・東北・関東各地方の全般および中部・中国両地方の一部に亘り、最大震度は4(根室・釧路・帯広・広尾・浦河・むつ・八戸・盛岡)であった。多くの余震を伴った。
1993年1月15日
(「平成5年(1993年)
釧路沖地震」)
M8.2 釧路と厚岸で震度6を記録したほか広い範囲で有感となった。被害は地震動によるものが大きかった。津波の高さは、国後島と色丹島で5〜10m(平均海面上の打ち上げ高)、宮古市で最大5m・根室半島から釧路にかけて3m(TP上の痕跡高)であった。地震動と津波による被害は負傷者435名、物的被害は住家全半壊77等であった。なお、北方四島でも津波の来襲により11名の死者を記録している。
 「千島海溝沿いの地震活動の長期評価(第二版)」より

○リンク  [上に戻る]

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