1月15日 熊本県熊本地方の地震
2005年1月15日15時42分に熊本県熊本地方の深さ8kmでM4.1(最大震度4)の地震が発生した。余震活動はM2.0以下の小規模なものを5回観測した程度で収まった。
発震機構は北西−南東方向に張力軸を持つ正断層型であった。布田川・日奈久断層帯に沿う活動域では横ずれ断層型の地震が多いが、張力軸の方向は今回の地震と同じ北西−南東方向が卓越している。
今回の地震の付近では2002年5月20日にもM4.1の地震が発生している。また、その北西側には2000年6月8日にM5.0の地震が発生しており、活発な余震活動を伴った。(
領域a)
1923年8月以降の活動を見ると、布田川・日奈久断層帯に沿う領域では、今回の地震が発生した断層帯の北部周辺の地震活動が中南部に比べて活発であるが、最大規模はM5.5未満である。断層帯の中部では1924年と1931年にM5.5以上の地震が発生している。(
領域b)
なお、布田川・日奈久断層帯付近の地震活動には特段の変化は見られない。
気象庁
【平成17年2月9日第138回地震調査委員会資料 『2005年1月の地震活動の評価』】