資料 政15−(6)
 
 
トルコで起きた地震についての緊急の調査研究の重要性について
 
平成11年8月27日
地震調査研究推進本部
政策委員会予算小委員会


  1999年8月17日未明、トルコ共和国北西部を震源として、マグニチュード 7.4の地震が発生した。この地震によりトルコ北西部にあるイズミット市を中心に、8月26日現在1万数千人の人命が失われたと報道されている。また、今回北アナトリア断層の一部が活動し、地表に断層が出現したとの報告がある。

  地震調査研究推進本部政策委員会予算小委員会は、平成11年8月20日に開催された第15回予算小委員会の議論を踏まえ、関係機関による緊密な連携のもと、トルコの地震についての調査研究を一刻も早く実施することが重要であると考える。

  (説明)

 ・今回の地震を引き起こした北アナトリア断層では、これまで我が国の地震関係機関等の研究協力により調査研究が実施されてきている。今回活動した部分は、北アナトリア断層の西端部付近にあたり、過去の断層活動は東から西へ移動してきたという経緯がある。

 ・したがって、当該地震について、今回活動した範囲を特定し、今後の活動の推移を検討するとともに、なぜこのような大被害となったのかの検討を行うための調査研究を実施することは、今後の地震活動についての現状評価や長期評価に有益なデータを提供することが期待できる。また、トルコの関係研究機関から研究機関ベース等で我が国に対して、これまでの両国研究機関による共同研究等を踏まえた調査研究の協力要請もあり、地震調査研究の先進国である我が国として、その責務を果たす必要がある。

 ・これらの調査研究を推進するためには、地震断層や余震活動等の地震活動に伴う諸現象を記録・収集することが必要であるが、そのような現象は地震発生後1〜2ヶ月程度で失われるか、終息に向かう場合が多い。このため、早急にこれを記録・収集する調査研究を実施する必要がある。


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