資料 成4―(2)

地震調査研究推進本部政策委員会

第3回成果を社会に活かす部会論点メモ(案)


◎地震調査委員会による地震発生可能性等に関する長期評価について

・地震発生の確率の評価と、自分が住んでいる所がどう揺れるかとのつなぎの情報が必要。

(事務局)地震調査委員会で地震動予測地図を作っていく作業があり、それがつなぎの情報になると考えている。

・情報を利用する人(ユーザー)を規定することにより、情報の出し方や説明をかえる必要性がある。

・いくつかの指標をベースにしながら、分かりやすいインデックス化を図る必要があり、そのインデックスをランキング化し、生活感覚に合う形で説明したらよいのではないか。

(事務局)複数の指標を組み合せる方法については、今後考えていく必要がある。

・指標による地震発生の可能性のA、B、Cのランク付けなど。

・防災に関わる立場からすると、短期対策、土地利用・建築制限等の長期対策があり、必要とする情報が異なる。

・長期評価を活用することにより、何を中心にやっていけばよいのかがわかればよい。

・情報を提供する場合、専門家と一般市民を分けて欲しい。

・地震発生の可能性が30年で14%である場合、この14%が高いと言えるのは何故か。人によっては低いと思ってしまう。高いと言えることの説明が欲しい。

・人によっては14%は高いと思えないことから安心情報になってしまうことが危惧される。例えば、確率14%は断層を順番に並べると、高いと言えるということか。

・評価結果にある、高い、低いというのは主観的と思われてしまう。そのため数値(確率)を加えた。

・地震発生確率について、説明を聞けばわかるが、説明がないとわからない。

・確率は相対的なものであり、ある値だから高い、低いとは言えない。それぞれの分野で相対的な評価をしないとだめ。

・累積確率の方が説得力がある。ここで求めている14%という確率の根拠はおかしいのではないか。

・14%を高いと見るか、低いと見るか。どう判断すればよいのか。

・30年という期間で地震発生確率が14%であれば自分は高いと思う。

・低い確率でも地震は発生することがある。このことをどう表現すればよいのか。

・地震動予測地図を用いて被害想定図は作られるのか。

(事務局)地震学の研究というより地震工学分野かもしれないが、それぞれの連携をとらなければならないと考えている。

・何のために確率を出すのか。防災対策投資のプライオリティーを決めるために使うということではないか。

・利用者毎に説明を分ける必要がある。

・専門家の地震発生の可能性が高いという感覚を参考にしてもらえるか。そうすればこの情報自体が何らかの役に立つと思う。

・14%という数値を出すだけではなく、これに解説を加えるとよいのではないか。

・14%というのは統計モデルに基づき出しているもの。

・確率を計算する期間30年の根拠は何か。

・一般市民は30年、防災行政は50〜100年をスパンとして考える。それぞれ違うのではないか。

(事務局)30年がよいかどうかの議論をするのはここが初めて。ワンジェネレーションという考えもある。

・集積確率では野島断層は54%となり、地震が起きてもおかしくないような状況を表現するには累積確率の方がよいのではないか。

・100%を基準にしてしまうと、14%は低いと感じてしまう。別の指標がいいのではないか。

・東海地震の発生確率は37%であり、これをどう考えるか。活断層の地震発生確率と同列に考えてよいかどうか。防災の検討を行うときに、防災対策を行う順序や度合いに用いることも考えられる。

・地震によってそれぞれ異なる発生確率については、被害の期待値のようなもので判断可能ではないか。

・確率を単独で出すよりも比較材料をつけて出さないと理解が難しい。

・低い確率であったため行政機関が何もせず、被害を伴うような地震が発生したときには、行政責任は生じるだろうか。

・行政責任は最低ラインを規制すること。それ以上は自治体、個人が行う材料を提供すること。

・地域住民が自治体を動かす。そのためにもわかりやすい情報が必要。


◎海外での情報発表事例

 [アメリカでの事例(余震確率の情報)]

 [アメリカでの事例(ハザードマップ)]

 [トルコの事例]

それぞれの説明に対し、質疑応答を行った。


◎広報の実施状況(気象庁及び国土地理院)

気象庁及び国土地理院から、広報の実施状況に関する説明をし議論した。


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