地震の大きさを表すのがマグニチュードです。地震計の最大振幅などを用いて計算します。地震の大小は、断層運動によって放出されるエネルギーの大小によって決まります。したがってエネルギーが大きくなれば、マグニチュードも大きくなります。マグニチュードが1増えれば地震波のエネルギーは約30倍、2増えると約1000倍にもなります。
震度
震度は、地震による、ある場所での揺れの程度を表し、同じ地震でも地域によって異なります。我が国では気象庁震度階級に基づき、従来は0〜7までの8階級に分けていましたが、平成8年度に改正し、震度5と6を“強”と“弱”に分けた10階級に分類しています。以前は震度を体感や被害の状況を調べて判定していました。しかし現在では、震度計による観測値すなわち計測震度に基づく、機械的で、より速い判定を行っています。
マグニチュードと震度との関係
地下で断層運動が起こると地震波が発生し、それによって私たちの立っている大地が揺れます。この地震の現象を原因と結果とに分けるとすれば、マグニチュードは原因の大きさを、震度は結果の大きさを表しているといえるでしょう。原因は一つでも、もたらされる結果は場所によって異なります。その関係は、電球の輝きの強さと、その周囲のいろいろな場所での明るさとの関係に似ています。同じ電球の光でも、電球の近くでは明るく、遠い場所では暗くなるように、マグニチュード7の地震でも、震源からの距離で震度は6であったり1であったりします。
図1−14 マグニチュードとエネルギーとの関係