1−2 プレート間地震はなぜ起こる……プレートの動きと地震

プレートとプレートが出合う場所をプレート境界といいます。ひと口にプレート境界といっても、場所によってプレートどうしの動きは異なります。例えば、プレートがつくられて移動を始める海嶺(海膨)では、二つのプレートは互いに離れ合うように動きます。一方、移動してきた海洋プレートが陸のプレートの下に沈み込む海溝やトラフでは、プレートどうしが近づき合う動きをしています。また、トランスフォーム断層のように、プレートどうし互いにすれ違うように動く境界もあります。

 こうしたプレートの運動により、プレート境界ではプレートの先端部に歪が生じます。歪は次第に蓄積し、ついに限界に達したとき、プレートの先端部が動きます。そのために発生するのがプレート間地震です。大きなプレート間地震になると、発生から発生までの活動間隔が数十年〜数百年と比較的短く、ひとたび発生すれば、甚大な被害をもたらすことがあります。

図1−4 世界の地震分布 

図1−5 プレートの動きと境界