神奈川県の地下構造調査

【関東平野(横浜市、川崎市を中心とする神奈川県地域)に関する地下構造調査】
1)調査対象地域

                               図1 屈折法及び反射法地震探査、微動アレー探査位置図

政府の地震調査研究推進本部では、平成16年度末までに全国を概観した地震動予測地図を作成することとしており、本調査は、この基礎資料を得るために、堆積平野の地下地盤の深部構造(おおよそ3〜4kmまでの深さ)を調べるためのモデル事業として実施したものです。

2)調査内容

調査は、県、横浜市、川崎市それぞれが学識経験者からなる調査委員会を設置し、専門的・技術的な指導を受けながら実施しました。また、それぞれの調査委員会の合同委員会も設置し、各地域の調査結果について、情報交換と専門的整合を図りながら実施しました
「神奈川県地下構造調査委員会」「神奈川県・横浜市・川崎市地下構造調査合同委員会」(委員長:嶋 悦三 東京大学名誉教授)

表1 

 

3)調査結果

 図2 地震基盤境界面深度分布

 

(1) 地震基盤の深度分布
地震基盤といわれる表層地盤の基礎となる硬い岩盤が、横浜市、川崎市の県東部地域では深さ2〜3kmに広がっており、特に横浜市南東部、同市北西部に深い領域があり、深さ3.5kmまで達していることが分かりました。一方、県中西部では急激に浅くなっていることが分かりました。

(2) 表層地盤の堆積構造
地盤の堅さは、その層中を伝わる地震波の速度によって表すことができますが、神奈川県は地震基盤より上の地盤層が5つの速度層に分けられることが分かりました。

表2 

 
(3) 地震波の特性
県東部地域の地震基盤が2〜3kmと深いことが影響して、やや長周期といわれる数秒から十数秒の周期の地震波が卓越する可能性があることが分かりました。


注1)これらの評価は神奈川県の見解です。
注2)成果報告書は、神奈川県内の県政情報コーナーなどで公開しています。

 


4)問い合わせ先

神奈川県防災局防災消防課 電 話 045−210−3544
               FAX 045−210−8829


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