6月24日 アリューシャン列島ラット諸島の地震(その1)
2014年6月24日05時53分(日本時間、以下同じ)に、アリューシャン列島ラット諸島の深さ107kmでMw7.9の地震が発生した。今回の地震の震源付近は太平洋プレートが北米プレートの下に沈み込んでおり、今回の地震は、沈み込む太平洋プレートの内部で発生した。発震機構(気象庁によるCMT解)は北北東-南南西方向に圧力軸を持つ型である。
気象庁は、この地震について、同日06時30分に遠地地震に関する情報(日本国内向け、「日本への津波の有無について現在調査中です。」)を、同日07時31分には(この地震による日本への津波の影響はありません。)を発表した。
この地震により、米国アラスカ州のアムチトカで17cm、アトカで12cm、米国ハワイ州のカフルイで10cmなどの津波と考えられる弱い海面変動を観測した。国内では、青森県八戸港(国土交通省港湾局)で10cm、北海道浜中町霧多布港(国土交通省港湾局)で8cmの津波と考えられる弱い海面変動を観測した。
1900年以降の地震活動を見ると、アリューシャン列島では、M8.0以上の地震がしばしば発生している。このうち、1906年8月17日に今回の地震の震源付近でM8.3の地震が発生した。また、1965年2月4日にM8.7の地震が発生し、アリューシャン列島のシェミア島で10m、ハワイのカウアイ島北岸で1.1m、日本国内では八戸で48cmなど、太平洋沿岸で津波が観測された(「日本被害津波総覧」による)。
気象庁
【平成26年7月9日第265回地震調査委員会資料 『2014年6月の地震活動の評価』】