3月14日 伊予灘の地震
2014年3月14日02時06分に伊予灘の深さ78kmでM6.2の地震(最大震度5強)が発生した。この地震は、発震機構が東北東−西南西方向に張力軸を持つ型で、沈み込むフィリピン海プレート内部で発生した。この地震により、広島県や愛媛県などで負傷者21人、住家一部破損26棟の被害が生じた(3月14日現在。総務省消防庁による)。余震活動は低調で、3月末までに震度1以上を観測した余震は、3月22日に発生したM4.2の地震(深さ77km、最大震度3)のみである。
1997年10月以降の活動を見ると、今回の地震の震源付近(領域b)では定常的な地震活動がある。1998年5月23日にM5.4の地震(最大震度4)が発生しているが、M6.0以上の地震は今回が初めてである。また、今回の地震から北東に約100km離れたところで、「平成13年(2001年)芸予地震」(M6.7、最大震度6弱)が発生している。
1923年1月以降の活動を見ると、今回の地震の震央付近(領域c)では、1983年8月26 日にM6.6の地震(深さ116km)が発生し、広島県市内で負傷者1人、ガラス破損、山崩れなどの被害が生じた(「最新版 日本被害地震総覧」による)。
気象庁
【平成26年4月9日第262回地震調査委員会資料 『2014年3月の地震活動の評価』】