福島県浜通りから茨城県北部の地震活動



2011年5月、福島県浜通りから茨城県北部にかけての地域(領域a)では、6日02時04分に深さ6kmでM5.2の地震(最大震度5弱)、25日05時36分に深さ7kmでM5.0の地震(最大震度5弱)が発生した。これらの地震の発震機構(CMT解)は、ともに北北西−南南東方向に張力軸を持つ正断層型である。これらの地震は地殻内で発生した。
領域aでは、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」の発生後、地震活動が活発化しており、5月中も、M4.0以上の地震が北部(領域b)で10回、南部(領域c)で5回発生した。また、震度4以上を観測する地震は、領域bで4回、領域cで2回発生した。

1997年10月以降の活動を見ると、今回の地震の震央周辺(領域d)では、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」が発生する以前にはM3.0以上の地震はほとんど観測されていない。
1923年8月以降の活動を見ても、領域dではM5.0以上の地震はほとんど観測されていない。


気象庁
平成23年6月9日第227回地震調査委員会資料 『2011年5月の地震活動の評価』