平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の余震活動



2011年3月11日14時46分に三陸沖で、M9.0の地震(最大震度7、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と命名)が発生した。この地震の発震機構(CMT解)は、西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型で、太平洋プレートと陸のプレートの境界で発生した地震であった。この地震が発生する2日前には、北東側でM7.3の地震(最大震度5弱)が発生していた。
この地震の発生後、余震域(領域a)内では、3月11日にM7.4の地震(最大震度5弱)、M7.7の地震(最大震度6強)、M7.5の地震(最大震度4)、4月7日にM7.1の地震(最大震度6強)、4月11日にM7.0の地震(最大震度6弱)が発生するなど、5月31日までにM7.0以上の地震が5回、M6.0以上の地震が81回、M5.0以上の地震が499回、また、震度4以上を観測する地震が169回発生している。このうち5月中に発生したのは、M7.0以上の地震が0回、M6.0以上の地震が1回、M5.0以上の地震が29回、震度4以上を観測する地震が16回であった。
5月以降にも、5月5日に三陸沖でM6.1の地震(最大震度3)、6月3日に福島県沖でM6.1の地震(最大震度3)が発生するなど、M6.0以上の地震が発生している。5月5日の地震の発震機構(CMT解)は西北西−東南東方向に張力軸を持つ型、6月3日の地震の発震機構(CMT解)は北西−南東方向に張力軸を持つ正断層型であった。また、6月4日にはM5.5の地震で最大震度5弱を観測した。この地震の発震機構(CMT解)は北西−南東方向に張力軸を持つ正断層型であった。


気象庁
平成23年6月9日第227回地震調査委員会資料 『2011年5月の地震活動の評価』