12月20日 関東東方沖の地震
2008年12月20日19時29分に関東東方沖でM6.6(最大震度3)の地震が発生した。この地震は太平洋プレートと陸のプレートの境界付近で発生した地震であり、発震機構(CMT解)は東西方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。この地震に伴い、岩手県と宮城県の沿岸で小さな津波を観測した。また、翌21日18時16分に、福島県沖(M6.6の地震から西北西に約20km離れた場所)でM6.2の地震(最大震度3)が発生した。この地震の発震機構(CMT解)は東西方向に張力軸を持つ正断層型であった。24日にM5.5、20日、21日、25日にはM5.4の余震が発生するなど、余震活動は当初活発であったが、現在収まりつつある。
福島県沖から茨城県沖にかけては、2008年7月19日には、今回の地震から北に約110km離れた場所でM6.9の地震(最大震度4)が、また2008年5月8日には、今回の地震から南西に約100km離れた場所でM7.0(最大震度5弱)の地震が発生している。
1923年8月以降の地震活動を見ると、福島県沖(領域b)では、1938年に11月5日の福島県東方沖地震(M7.5)を含むM7.0を超える地震が4回発生するなど地震活動が活発な時期があった。今回の地震の周辺(領域c)でも、1938年に地震活動が一時活発になったが、それ以外の期間ではM5クラスの地震が時々発生していた程度であった。
気象庁
【平成21年1月9日第192回地震調査委員会資料 『2008年12月の地震活動の評価』】