余震分布と地質断面の解釈図
本震の位置から約40度の北西傾斜で震源断層面を延長すると、出雲崎から宮川に北北東に延びる高重力ブーゲー異常帯の付け根に当たる。鳥越断層の下部延長は石油公団(1999)によれば厚い堆積層の下部にデタッチメントを有する低角度の衝上断層の存在が推定されている(地震調査研究推進本部,2004;「長岡平野西縁断層帯の長期評価について」図5)。このような判断をとる場合、鳥越断層の下部延長は、余震分布から推定される断層の浅部延長と交わる。したがって、今回の震源断層と長岡平野西縁断層帯との関係は、今後、調査されるべき課題であり、現時点では関係を否定することはできない。
東京大学地震研究所
【平成19年8月8日第172回地震調査委員会資料 『平成19年(2007年)新潟県中越沖地震の評価』】