平成12年11月8日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

鳥取県西部の地震活動の評価


○ 10月6日13時30分頃に鳥取県西部の深さ約10kmでマグニチュ−ド(M)7.3(暫定)の地震が発生した。この地震の後の地震活動は、M7.3(暫定)を本震とする本震−余震型と考えられる。余震活動は、現在ほぼ平均的な減衰傾向を示している。11月6日現在までの最大余震は、10月8日20時51分頃のM5.0の地震で、余震域の北端付近に発生した。

○ 一方、余震域の西南西約25km付近では、M7.3(暫定)の地震発生後、微小地震活動が始まり、10月8日13時17分頃にM5.5の地震が発生した。その後も11月6日現在までにM3.0を超す地震が約20回発生するなど、地震活動が徐々に減衰しながらも続いている。この地震活動は、北北西−南南東方向に約15kmの範囲に分布している。また、余震域の東北東約30km付近でも、M7.3(暫定)の地震発生後、微小地震活動が始まり、M3.0を最大とする地震活動が徐々に減衰しながら続いている。これら及び余震域周辺の地震活動は、いずれも、M7.3(暫定)の地震で誘発されたものと考えられる。

○ 余震域に近いGPS観測点では、本震発生に伴う変化に続いて、それと同方向の変化が4日程度緩やかに続く地殻変動が観測された。

○ M3.0以上の余震は、現在1日当り平均して2〜3回発生しているが、11月末においてもまだ1日あたり2回程度発生する状態であると推定される。