長期評価一覧表

地震調査委員会では、主要な活断層や海溝型地震の活動間隔、次の地震の発生可能性〔場所、規模(マグニチュード)及び発生確率〕等を評価し、随時公表している。平成14年2月現在、主要98断層帯のうち16地域18断層帯、周辺海域(9つ程度に区分)のうち宮城県沖及び南海トラフの2地域について評価をまとめ公表している。

98断層帯と周辺海域の図

98断層帯のリスト

目次

1.活断層の長期評価の概要
2.海溝型地震の長期評価の概要
(参考) 1995年兵庫県南部地震発生直前における確率

1.活断層の長期評価の概要

(陸域の活断層から発生する地震の今後 30,50,100年以内の地震発生確率等)

断層帯名

長期評価で予想した地震規模

(マグニチュード)

地震発生確率

我が国の主な活断層における相対的評価

平均活動間隔(上段)最新活動時期(下段)

30 年以内

50 年以内

100 年以内

糸魚川-静岡構造線断層帯(北部、中部、南部)

(牛伏寺断層を含む区間)

8程度( 1/2〜81/2)

14%

23%

41%

我が国の主な活断層の中では高いグループに属する

1000

1200年前

富士川河口断層帯

8.0程度(8.0±0.5)

0.20% 11%

0.37%

18%

0.94% 33%

1500年〜1900

2100年前〜1000年前

神縄・国府津-松田

断層帯

8程度(8±0.5)

3.6%

6.0%

12%

3000年程度

3000年前

京都盆地-奈良盆地

断層帯南部

(奈良盆地東縁断層帯)

7.5程度

ほぼ0%*5%

ほぼ0%*7%

ほぼ0%*〜10%

5000

11000年前〜1200年前

森本・富樫断層帯

7.2程度

ほぼ0%*5%

ほぼ0%*9%

ほぼ0%*20%

2000

2000年前以降200年前以前

養老−桑名−四日市

断層帯

8程度

ほぼ0%*0.6%

ほぼ0%*1%

ほぼ0%*3%

我が国の主な活断層の中ではやや高いグループに属する

1,4001,900

西暦13世紀以降
16世紀以前

函館平野西縁断層帯

7.07.5程度

ほぼ0%*〜1%

ほぼ0%*2%

ほぼ0%*3%

13000年〜17000

14000年前以降

長町−利府線断層帯§

7.07.5程度

%以下

%以下

%以下

3000年程度以上

十分特定できない

鈴鹿東縁断層帯§

7.5程度

0.5%以下

0.8%以下

2%以下

6000年以上

十分特定できない

生駒断層帯

7.07.5程度

ほぼ0%*0.1%

ほぼ0%*0.2%

ほぼ0%*0.6%

3000年〜6000

1600年前〜1000年前

有馬-高槻断層帯

7.5程度(±0.5

ほぼ0%*

0.02%

ほぼ0%*

0.04%

ほぼ0%*

 〜 0.2%

1000年〜2000

1596年慶長伏見地震

北上低地西縁断層帯

7.8程度

ほぼ0%*

ほぼ0%*

ほぼ0%*

16000年〜26000

4500年前頃

信濃川断層帯
(長野盆地西縁断層帯)

7.57.8程度

ほぼ0%*

ほぼ0%*

ほぼ0%*

8002500

1847年善光寺地震

元荒川断層帯

上尾市付近を境に北部と南部に分けられ、北部のみが活断層と判断される。

東京湾北縁断層

活断層ではないと判断される。

岐阜一宮断層帯

活断層ではないと判断される。

2.海溝型地震の長期評価の概要

(海溝型地震の今後 10,20,30年以内の地震発生確率)

地震名

長期評価で予想した

地震規模

(マグニチュード)

地震発生確率

平均発生間隔

(上段)

最新発生時期

(下段;2001.1.1基準)

0年以内

20年以内

30年以内

宮城県沖地震

7.5 前後

( 但し,日本海溝寄りの海域の地震と連動して発生した場合には8.0前後)

26%

81%

98%

37.1

22.6年前

南海トラフの地震     (南海地震・東南海地震)

南海地震 8.4前後

同時8.5前後

10%未満

20%程度

40%程度

114.0年(次回までの標準的な値**90.1年)

54.0年前

東南海地震 8.1前後

10%程度

30%程度

50%程度

111.6年(次回までの標準的な値**86.4年)

56.1年前

*注1:「ほぼ0%」は10-3%未満の確率値。 

§注2:「長町-利府線断層帯」及び「鈴鹿東縁断層帯」については計算方法が異なるため注意が必要。 

注3:確率については、評価時点に依存しない「長町-利府線断層帯」及び「鈴鹿東縁断層帯」を除き2001年当初時点での値を示した。「糸魚川−静岡構造線断層帯」、「神縄・国府津−松田断層帯」及び「富士川河口断層帯」については、長期評価を発表した際には確率を示していなかった。

**注4:時間予測モデルに基づいて推定。

注5:確率については、 2001年当初時点での値を示した。南海トラフの地震については、時間予測モデルを適用。

 

(参考) 1995年兵庫県南部地震発生直前における確率

断層帯名

発生した地震規模

(マグニチュード)

地震発生確率

平均活動間隔

30年以内

野島断層

7.3

0.4%〜8%(暫定値)

1800年〜3000年(暫定値)