調査観測計画部会報告書案についての意見公募の結果について
平成9年5月23日
御意見募集期間:平成9年4月22日〜5月18日(27日間)
実施要領 :「調査観測計画部会報告書案の公開と意見募集について」(別添1)による
御意見数: 74
御意見提出者数: 21人
頂いた御意見: 別添2
別添1
平成9年4月21日
科学技術庁研究開発局
地震調査研究課
地震調査研究推進本部政策委員会調査観測計画部会は、平成7年8月の部会設置以来、今後の地震調査研究の推進方策について検討を行い、調査観測計画を策定するため、検討を行ってきたところですが、この度、この検討結果を、調査観測計画部会報告書案「地震に関する基盤的調査観測等の計画について(案)」として取りまとめ、下記のとおり、国民の皆様に御意見を頂くこととなりました。
1.募集期間:平成9年4月22日(火)〜5月18日(日)(27日間)
2.募集方法:
(1)報告書案の入手方法は以下のとおりです。
(2)御意見を送付される方は、以下の募集要領に則して必要事項及び意見を記入の上、
3.報告書案等請求、お問い合わせ、意見送付の宛先
別添2:頂いた御意見(敬称略)
1.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)大学助手
【御意見】
3(3)4)GPS連続観測 について
「GPS連続観測のデータ流通センターに関しては、基盤的調査観測施設以外のGPS連続観測施設で観測されたデータについて、必要な地震防災関係機関、大学等による利用促進を図る方策について検討する。」とありますが、意味不明です。「基盤的調査観測施設以外のGPS連続観測施設で観測されたデータについてもGPS連続観測のデータ流通センターで公開する」ということでしょうか?必要な地震防災関係機関、大学等による利用促進を図る、とはどういうことでしょうか?また、必要な、という判断はどうするのでしょうか?
2.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)大学助手
【意見】
3(3)5)活断層調査 について
「推進本部の評価があった場合等には逐次データベースを更新していく。 」とありますが、推進本部がどういう評価を下すのでしょうか?
また、どういう評価があったときに更新されるのでしょうか?
データベースの更新は基盤調査で行われる部分については逐次更新されるものではないのでしょうか?
3.
【御意見提出者】
(御氏名)松澤暢
(御職業)大学助手
【御意見】
基盤観測網のことで、意見を述べさせていただきます。
意見
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今回のような、ホームページによる、意見の募集というのは画期的なことだと思います。どうか、これが形式だけでなく、実際に反映されることを望みます。
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1項目、1意見ということでしたので、具体的な意見は、別のメールで送ります。
4.
【御意見提出者】
(御氏名)松澤暢
(御職業)大学助手
【御意見】
意見
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微小地震観測について、具体的なデータ処理 (誰がどのような処理を行なうのか)が見えてきません。震源決定については、ぜひ、全点のデータを用いた自動処理を実行するようにお願いしたいと思います。強震観測により、大加速度のところを推定して、地震直後の防災に役立てようということだと思いますが、回線がとぎれてしまったら、そのデータは、なかなか使うことができません。
それよりも、周辺の高密度の観測点により、本震発生後、1時間の余震分布を求めれば、震源域がどこまで伸びているかが一目瞭然となります。これまでと違って、高密度、高ダイナミックレンジの観測網があれば、たとえ震源域直上の観測点がダウンしても、震央分布については、十分高精度の分布が自動処理によって得られると思います。大地震の破壊域の即時推定には、これが一番、間違いないように思います。
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5.
【御意見提出者】
(御氏名)松澤暢
(御職業)大学助手
【御意見】
意見
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微小地震観測について:
大地震が起きれば、回線網はずたずたになることが予想されます。気象庁の「ひまわり」を使った、緊急回線の確保や、CUBEのフレーム・リレーのような冗長度の高いネットワークを構成することが必要だと思います。もちろん、非常用電源の確保が必要です。
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6.
【御意見提出者】
(御氏名)半谷肇
(御職業)会社員
【御意見】
報告書案 2.(5) 2) 調査観測の現状の項関連
意見:
ここに記述されているケーブル式海底地震計に加えP波、S波に続く第3の波(T波:音響信号波)を検出する海中音響聴音アレー地震モニタ装置の併設が望ましい。
理由:
T波は、1950年頃から認識され1992年 Juan de Fuca Ridgeでの噴火シーケンスの各事象の位置決めを、聴音アレーによるモニタシステムで実施できたことは、周知の事実である。T波の利用で地震の音響波経路と地震波経路との相関から得られる情報を組織化された長期にわたるデータの収集と解析とを通じて、いつの日にか地震を予知することも可能であろう。主要な期待成果は、次のとおりである。
以上
7.
【御意見提出者】
(御氏名)武尾実
(御職業)大学助教授
【御意見】
意見
3.(1) (2)について.
基盤的調査観測等を「業務的に長期間(すくなくとも数十年間程度)にわたり安定して行うもの」(1.(4)より)とするための実施体制が相変わらず明確になっていない.この問題は基盤的調査観測の根幹にかかわることであるから調査観測計画部会で十分に審議を尽くして結論を出してもらいたい.調査観測部会の委員には第1線の研究者が含まれておりこの問題の検討を行える陣容であるので他の組織・団体にこの問題の検討を依頼する必要はない.
8.
【御意見提出者】
(御氏名)坪井誠司
(御職業)大学助教授
【御意見】
意見
「はじめに」の部分で本計画を「必要に応じて見直す」となっているのは不適切である.
1.(1)では,防災への貢献が地震学への貢献よりも先になっており,第一目標が地震防災であることがうかがえるが,それにもかかわらず,そのための具体的方策は記述されていない.すなわち,現時点ではこの観測計画により,どのように地震防災に貢献できるかは明らかではなく,計画の実行によりそれを明らかにするのが目標のひとつなのであろう.それならば,数年後には目標が達成されたか必ず評価を行うと明記すべきである.目標の達成度合いによっては計画を大幅に見直すことも明記すべきと考える.仮に地震学の基礎研究への貢献を目的とするならば,そのようにはっきりと書くべきであるし,その場合でも数年毎の見直しは必須であろう.
9.
【御意見提出者】
(御氏名)関野宏之
(御職業)会社員
【御意見】2.(5)1)について
「巨大地震を引き起こす可能性が高いことから、この海域における地震活動を把握することも有益である。」と取って付けたような言い回しは如何なものか。
「被害地震の多くが海域のプレート境界付近で発生している」という事実があり、今後も「巨大地震を引き起こす可能性が高い」にも拘わらず、税金を使って「有益」という程度のことしかできないのであれば、やらない方がいいし、記載しない方がいい。
また「広域的な地殻歪みを観測することが必要である」((3)1))にも拘わらず「海域」においては「離島」が中心というのでは、「基盤的」な計画としては手落ちである。
それでも記載するというのであれば、文章全体の流れからして、「巨大地震を引き起こす可能性が高いことから、この海域における地震活動、地殻活動を把握することが重要である。」と書くのが適切と思うが如何か。
10.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)匿名
【御意見】
1.(4)基盤的観測調査等の推進
「当面大学の協力を得て 調査観測を行なう行政機関 地方自治体等の協同により実施していくものとする」とあるが誰が実施するのか明記されていない.つまりこの調査観測の責任の所在が明確ではない.この観測調査における全責任は推進本部長である科学技術庁長官がおとりになるのか?それとも各項目を具体的に実施する機関がその担当分野について全責任を持って実施されるのか?
建設省国土地理院 運輸省気象庁 通産省工業技術院地質調査所 海洋科学技術センターと科学技術庁長官が直接責任をとることのできない機関も実施母体(予定?)としてあげられているがこのようなあやふやな責任体制でこの大規模国家プロジェクトを実施できるとお考えですか?この実施計画においてその実施体制および実施責任を明確にされ実施に移されることを要求する.しっかりとした実施母体なしに数十年もプロジェクトを継続させることは不可能である.
11.
【御意見提出者】
(御氏名)花岡志郎、岩田孝仁
(御職業)地方公務員
【御意見】
項目1:「はじめに」の「基盤的調査観測等と、従来から全国的に行われている調査観測、地域的に強化して行う調査観測、及び研究のために行う調査観測との連携を図る。」について。
(意見)
12.
【御意見提出者】
(御氏名)花岡志郎、岩田孝仁
(御職業)地方公務員
【御意見】
項目2:1−(1)地震調査観測の必要性の項中、「地震発生時に地震動を即時的に把握して、速やかに被害を推定できれば、応急活動の適切な展開に役立てることができる。地震による被害の軽減に資するため、このような調査観測を推進する必要がある。」について
(意見)
13.
【御意見提出者】
(御氏名)花岡志郎、岩田孝仁
(御職業)地方公務員
【御意見】
項目3:2−(5)「ケーブル式海底地震計による地震観測」について
(意見)
14.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
1.(1)
15.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(1)1)A調査観測の現状
16.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(3)地殻変動観測(GPS連続観測)
17.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(3)の3)
18.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(4)の1)
19.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(5)ケーブル式海底地震計による地震観測
20.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(5)2)
21.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
2.(6)2)
22.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
3.(2)調査観測結果の流通体制の基本的な考え方(21頁)
サブセンターとデータセンターの区分が不明確であり、既存組織との関係も整理する必要があると思われる。また、このデータセンターを単なる調査観測結果だけのデータセンターとするのでなく、地震調査研究のための既存資料、データを整理、提供、管理する総合的な機能を持つものを目指すべきである。
23.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
3.(4)リアルタイムでの地震に関する情報伝達の推進(24頁)
24.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
37頁の図。基盤的調査観測網(約20km間隔の場合)試算、島嶼では単純な20km間隔に基ずく1点にとどめず、島内に活断層などが予想される場合は複数点にするなどの考慮が必要。
25.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
26.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
27.
【御意見提出者】
(御氏名)石川有三
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
28.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象事項:はじめに
疑問点 :まず第1に、この計画では「長期的な評価」にしぼった点が問題ではないか。又、「長期」とはどの程度の時間の長さをさすのか?
29.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象事項:長期的評価
問題点 :「目標」に照らして「長期的評価」の手法が、他の中・短期的地震発生の可能性の評価の手法に較べ、優れて確立されたものであると云えるのであろうか?
30.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象事項:はじめに
疑問点 :計画の実施者が不明確
31.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象事項:総合的な調査観測計画の中核
疑問点:地震を狭く考えていないか
32.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象事項:基盤的観測等の推進
疑問点 :連携の具体策が明記されていない
33.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:基本的な考え方/ (1)必要性
疑問点 :目標の設定が曖昧
34.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象事項:結果の公表
疑問点 :内容
35.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
36.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:調査観測の問題点
疑問点 :問題点の把握
37.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:流通
疑問点 :流通の目的
38.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:(3)基盤的調査観測等の基本的な考え方/2.実施について
疑問点 :項目の配列が論理的ではない。
39.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:GPS観測
疑問点 :国土地理院の既存観測網との関係
40.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:1ー(2)現状と問題点/現状分析
疑問点 :重点が直前の前兆現象な観測に置かれていたのか?
41.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:2.実施について
疑問点 :推進の順序
42.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:(1)地震観測
疑問点 :微小地震観測から期待される効果
43.
【御意見提出者】
(御氏名)匿名
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
対象項目:(1)地殻構造
疑問点 :構造調査手法
44.
【御意見提出者】
(御氏名)平原和朗
(御職業)大学教授
【御意見】
・基盤的調査観測の設置・保守、データ収集、処理、流通の組織体制およびその実施母体についての記述が見られず、計画実施の実現性に疑問を感じる。
1.(4)にあるように、日本列島全域にわたる基盤的調査観測を「業務的に長期間(少なくとも数十年間程度)にわたり安定して行うものとする。」とあり、研究的な調査観測とある程度独立なスタイルで基盤観測を業務的に実施する案には賛成である。しかしながら、「基盤的調査観測等は、当面大学等の協力を得て、調査観測を行う行政機関、地方自治体等の協同により、実施していくものとする。」とあるが、以下に述べるように、その実施組織について具体的に触れらていないのは、具体的な観測実施計画案としては致命的欠陥である。
2の、地震観測・地震動観測・GPS観測の調査観測の現状には、「現在、科学技術庁が高感度地震計・広帯域地震計・強震計、国土地理院・科学技術庁がGPS連続観測施設の設置を進めている。」とあるが、今後の計画でどの機関が設置を担当するか触れられていない。また、3ではデータ収集・処理・流通について述べられているが、具体的に担当する機関がはっきりしていないのは、具体的な観測実施計画案としては致命的欠陥である。新たに設置するのか、または、はじめにあるように「国の関係機関の協同による」なら具体的な機関名を記すべきである。またその際、各組織のおおよその人員規模等についても触れるべきである。
45.
【御意見提出者】
(御氏名)平原和朗
(御職業)大学教授
【御意見】
・基盤的調査観測項目の地殻変動観測について:広帯域地震計とGPS観測による地殻変動観測の谷間の時空間変動をカバーするボアホールタイプのひずみおよび傾斜観測の必要性について
基盤的調査観測項目の地殻変動観測にはGPS観測しか含まれていない。
1.(3)の基盤的調査観測等の基本的な考え方において、「調査観測は、地震発生の繰り返しや地震発生前、地震発生時、地震発生後等、必要に応じて出来るだけ幅広い時間範囲を対象として行うよう努めることが適当である。」、「時間的、空間的に出来るだけ広い範囲を対象として実施し、地震現象を把握・評価する上で基礎となる調査観測を、地震に関する基盤的調査観測等と位置づけ」とあるように、日本列島の地殻の変動観測においても、時間的にも空間的にも幅広い範囲をカバーすべきであり、とうていGPS観測網
のみではカバーできるものではない。GPSの精度と時間分解能はめざましい向上を見せてはいるが、mmを切ることはできず、時間的にも数時間の分解能を得るのは困難である。ひずみ計や傾斜計による地表の横穴観測はこれまで雨等の気象条件に左右されローカルな変動が卓越し、広範囲に相関のある現象が捉えられないとの批判があるが、近年ボアホールタイプの観測機器の精度・安定性が向上し、安定な記録が得られつつある。気象ノイズのない深いボアホールでのひずみおよび傾斜観測の日本列島アレー構想、すなわち、日本列島の地殻の変動の観測において、広帯域地震観測とGPS地殻変動観測の時空間的谷間を埋める基盤的観測の再考をお願いしたい。
46.
【御意見提出者】
(御氏名)川勝均
(御職業)大学助教授
【御意見】
「1.基本的な考え方」について:
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基盤的調査観測は「被害の軽減と地震現象の理解を目指し」(P4 L15)とあり、内容を見ても、地殻活動の現状把握・データの即時流通等を除けば、研究(振興)のための観測計画と読み取れる。基盤的調査観測ができれば、ある種の地震学は確実に進歩し、日本はある分野では世界をリードしていく可能性がおおいにある。そのこと自体は喜ばしいが、「被害の軽減」に反映される分野である保証は全くない。そのようなことが無いよう、「基盤的調査観測」研究を主体的に推進していく体制ができることが望ましく、そのことに触れない現報告書は不完全なものと考える。地震防災というものが、技術として、科学として、確立していない現状を認識すると、「防災」という観点からみても研究的要素が多く、研究者中心の組織である必要がある。組織の運営については、第3者による定期的なレビューを受ける必要がある。
47.
【御意見提出者】
(御氏名)川勝均
(御職業)大学助教授
【御意見】
web siteについて:(以前から気になっていてので、敢て意見をのべます。)
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本募集のホームページは、地震予知総合研究振興会のホームページサイトにある。報告書案は、過去の地震予知研究体制の反省(1−(2))に基づくと考えられるが、「地震予知」という言葉を使わずに書かれている。そのような努力をしているにもかかわらず、地震予知総合研究振興会のホームページから、このような募集が発せられることは、推進本部の目的に対して、国民に誤った印象を与えないであろうか?推進本部が行なおうとしている他の行事についても、地震予知総合研究振興会との関係で、同様の心配を持つ。
48.
【御意見提出者】
(御氏名)末広潔
(御職業)大学教授
【御意見】
意見
該当部分:はじめに
留意すべきこととして従来からの諸観測との連携があげられているが、どう具体的に連携するのか判然としない。とくに、地震予知計画が現在も推進されており、関係者がきわめて多数重複しているにも関わらず、それとの連関を積極的に示していないことは、計画の実施において混乱を招く心配がある。混乱とは、実行に支障を来たすという側面よりも目的達成が危ぶまれることを指す。これを乗り越えるためには、ピアレビューシステムをきちんと取り入れること、計画策定委員会は常置し(必要に応じとあるが、常に必要である)、強いリーダーシップを発揮してピアレビューに答えられる体制をつくらねばならない。計画策定委員長は、フルタイムで任務にあたるくらいコミットすることが望ましい。また、予算が計画の優先順位にしたがって配分されるようなシステムを確保しなくては、全体の士気があがらないであろうし、国民の理解を得、期待に答えることもおぼつかないであろう。
49.
【御意見提出者】
(御意見)鷹野澄
(御職業)大学助教授
【御意見】
意見
最初の「はじめに」の最後の文章で、「必要に応じて見直しを行う」とあるのは「5年後を目途に外部評価等を行い必要な見直しを行う」とすべきと考えます。
50.
【御意見提出者】
(御意見)鷹野澄
(御職業)大学助教授
【御意見】
意見
3.地震に関する基盤的調査観測等の結果の流通について
(2)調査観測結果の流通体制の基本的な考え方の中の「・・・必要に応じてそれを補うサブセンター機能を整備していくことが望ましい。」の後に、以下の3行の文章を入れることを提案します。
51.
【御意見提出者】
(御意見)飯尾能久
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
はじめに の 「評価」 に関して
本計画については、最新の科学技術の成果、基盤的調査観測等の実施状況、実施結果の評価等を踏まえながら、必要に応じて見直しを行うものとするということは、非常に重要なことであると思います。そこで、評価の方法ですが、評価の実施方法の大綱的指針(案)の評価実施上の共通原則にもあるように、外部からの評価者を選任し、事前の評価も是非実施すべきであると思います。インターネットで国民各般の意見を集めるという画期的な取り組みをされているのですから、評価に関しても、先鋭的なものを期待します。事前に評価するということは、この計画部会(案)についても、決定前に外部評価にかけるべきであるということであると考えます。
52.
【御意見提出者】
(御意見)飯尾能久
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
はじめに について
基盤的調査観測等の推進に当たって、研究のために行う調査観測との連携を図るということから、基盤的調査観測は研究のために行うのではないという意図が読みとれます。一方、1.(3)に基盤的調査観測の目的として、「被害の軽減と地震現象の理解を目指して」、長期的な地震発生の可能性や地殻活動の現状把握と評価などのための基盤的データの提供が挙げられています。しかし、現時点での、地震現象に対する理解の程度から考えて、これらの評価を、被害の軽減に役立つ、意味のあるものにするには、「」内にも書かれているように、地震現象をよりよく理解すること、つまり、研究が不可欠であると思われます。地震調査研究において被害の軽減と研究は表裏一体のものであり、それを分けようとすることは無理があります。「」内は、「被害の軽減と研究のために」と書かれているようなものなので、最初の主張と矛盾します。
53.
【御意見提出者】
(御意見)飯尾能久
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
1.(1)地震調査観測の必要性
調査観測の当面の課題の、〇地殻活動について という部分は、地震予知研究小委員会レポートの目次(の一部分)、と書いても、全く違和感のないものです。これらの大枠的な課題設定は正しいものであると思います。問題は、一歩進んで、被害の軽減と地震現象の理解のために、地殻活動の何を理解すべきなのか?(例えば、GPSによる変位だけで良いのか?)、どの程度震源に近づき、どのような地震のどのような発生過程をまず解明すべきなのか?(例えば、現在の通常の地震計で捉えられる破壊過程だけ研究するのか?)という、具体的、合目的的な肉付けが必要であることだと思います。「被害の軽減と地震現象の理解」のための、具体的なシナリオを提示すべきであると考えます
54.
【御意見提出者】
(御意見)飯尾能久
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
1.(2)地震調査観測の現状と問題点 について
これまでの調査観測は、地震発生直前の前兆現象を観測することに重点がおかれており、(中略)他の時期を対象とする調査観測は必ずしも十分なものではなかった。
1.(3)に、地震発生前、地震発生時、地震発生後等、必要に応じて出来るだけ幅広い時間範囲を対象として行うよう努めると明確に書かれているように、地震現象の理解およびその発生予測のためには、地震発生へ向かう一連の過程の解明が必要です。しかし、現在の案では、GPSの精度では捉えられず、広帯域地震計の帯域が届かない、数日から数分という時間スケールの観測(古い言葉で言えば地殻変動連続観測)が抜けています。どう見ても片手落ちだと思います。短期的な予測をあきらめても、破壊現象である地震の全体的な理解という点では、最終破壊に至るところの、この時間スケールは最重要だと思います。
55.
【御意見提出者】
(御意見)飯尾能久
(御職業)国立研究所研究員
【御意見】
1.(3)基盤的調査観測等の基本的な考え方 について
地震現象を理解するには、地殻の歪(ひずみ)が蓄積され、それが解放された後、再び歪が蓄積されていくという長い期間の一連の過程の解明に努めることが適当である。このため、(中略)必要に応じて出来るだけ幅広い時間範囲を対象として行うよう努めることが適当である。
内陸に発生する地震は、数百年に一度程度しか発生しないと考えられています。ということは、一連の過程の解明のためには、基盤的調査観測は、少なくとも数百年は続けなければならないことになります。したがって、1.(4)では少なくとも数十年と書いてありますが、これは数百年と書くべきではないでしょうか?
56.
【御意見提出者】
(御氏名)平田直
(御職業)大学助教授
【御意見】
1。地震に関する調査観測研究の推進についての基本的な考え方
(3)基盤的調査観測等の基本的な考え方
ここでは、「時間的、空間的に出来るだけ広い範囲をを対象として実施」する調査観測を「基盤的調査観測等」と位置付け、推進を計るとしている。地震に関する研究には、当然のことながら、「時間的にも空間的にも集中して実施することが重要である研究分野・対象」(集中的調査研究)がある。したがって、推進本部としては、基盤的調査観測によっては覆い切れない研究項目があることを前提とした実施計画をたてるべきである。特に、推進本部の施策の実施のための財政措置によって、「基盤的調査観測等」に含まれない研究が財政的に圧迫されることのないよう十分配慮すべきである。「集中的調査研究」は、研究的要素がつよいので、研究機関の独自性が十分に保証された方式が重要である。
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57.
【御意見提出者】
(御氏名)平田直
(御職業)大学助教授
【御意見】
2。地震に関する基盤的調査観測等の実施について
(4)活断層調査と(7)地殻構造調査
報告(案)では(4)は基盤的調査観測として推進するもの、(7)は手法の有効性、実施の在り方等について検討するものとしている。しかし、活断層の調査は本来、地殻構造調査の一部として実施すべきであり、(7)こそ、「基盤的調査観測」として取り組む必要性が高い。(4)として実施する内容は、基本的には地表で評価できる項目に偏り過ぎている。地震発生の深度は数kmであることや、大地震の震源過程で重要な主要な破壊の深度は2−3kmより深いことを考えれば、上部地殻全体の調査がなければ、地表での調査を正しく理解することにはつながらない。
p.16 ( 2.(7)) 下からline. 5 でも「...地殻構造を把握することが有益である。」と述べられているが、「把握することが不可欠である」との認識が必要である。
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58.
【御意見提出者】
(御氏名)橋本学
(御職業)大学助教授
【御意見】
「地震に関する基盤的調査観測等の計画について」の意見を述べさせていただきます.
「1.基本的な考え方」(1)地震調査観測の必要性 ○地殻活動について
たとえば 「広域的な変動の場における地震発生の位置づけ」とでもすべき 広域テクトニクスの中での地震現象の意味付けが長期予測に限らず地震の発生予測に関してはもっとも重要と考えます.
日本列島周辺のプレート相対運動の結果 地震が発生するのは共通認識としてあると思いますが残念ながら本報告にあげられた課題は近視眼的に地震現象を捉えようとする課題しか挙げられていません.活断層の相互作用など非弾性・非線形システムとしてとらえる視点が必要です.
59.
【御意見提出者】
(御氏名)橋本学
(御職業)大学助教授
【御意見】
「地震に関する基盤的調査観測等の計画について」の意見を述べさせていただきます.
「1.基本的な考え方」(3)基盤的調査観測等の基本的な考え方
第3節に 主語がありません.少なくとも冒頭に「推進本部は」を入れるべきです.責任の所在が分かりません.この報告には主語の不明な文があまりにも多すぎます.一体誰が何をするのかわからない文章の羅列でいやしくも政府の報告書といえるのでしょうか?英訳ができるのでしょうか?
60.
【御意見提出者】
(御氏名)橋本学
(御職業)大学助教授
【御意見】
「地震に関する基盤的調査観測等の計画について」の意見を述べさせていただきます.
「1.基本的な考え方」(4)基盤的調査観測等の推進
第2節 “少なくとも数十年間程度”とありますが あきらかに地震の1サイクルより短い期間です.
これで 地震発生に関する十分な知見が蓄積できるのでしょうか?“恒久的”とはいえないのでしょうか?
61.
【御意見提出者】
(御氏名)橋本学
(御職業)大学助教授
【御意見】
「地震に関する基盤的調査観測等の計画について」の意見を述べさせていただきます.
「2.地震に関する基盤的調査観測等の実施について」(3)地殻変動観測GPS連続観測しかも20〜25km程度の間隔の網では「地震の発生過程についての基礎的な知見」は期待できません.現在進められている摩擦構成則を用いたシミュレーション研究では少なくとも内陸の活断層で発生するM7級の地震では直前のすべりの領域もしくは破壊核は大きく見積もっても1〜2km程度であり期待される変位量もmmレベルかそれ以下です.これを捕らえるにはボアホール型の3成分歪・傾斜の観測以外ありません.予算的には厳しいですがこれなくしては地震発生の物理を現実のフィールドで捕らえることは不可能です.
62.
【御意見提出者】
(御氏名)橋本学
(御職業)大学助教授
【御意見】
「地震に関する基盤的調査観測等の計画について」の意見を述べさせていただきます.
「2.地震に関する基盤的調査観測等の実施について」(4)陸域および沿岸域における活断層調査3)今後の計画
文章として この部分があっさりしているので 「活断層帯を構成するすべての活断層についてこれらのちょうさを推進する.」程度に明記されてはどうでしょうか?
63.
【御意見提出者】
(御氏名)橋本学
(御職業)大学助教授
【御意見】
「地震に関する基盤的調査観測等の計画について」の意見を述べさせていただきます.
「3.地震に関する基盤的調査観測等の結果の流通ついて」(2)基本的な考え方
64.
【御意見提出者】
(御氏名)山岸登
(御職業)地方公務員
【御意見】
65.
【御意見提出者】
(御氏名)山岸登
(御職業)地方公務員
【御意見】
66.
【御意見提出者】
(御氏名)山岸登
(御職業)地方公務員
【御意見】
67.
【御意見提出者】
(御氏名)山岸登
(御職業)地方公務員
【御意見】
68.
【御意見提出者】
(御氏名)津村建四朗
(御職業)大学教授
【御意見】
69.
【御意見提出者】
(御氏名)津村建四朗
(御職業)大学教授
【御意見】
70.
【御意見提出者】
(御氏名)津村建四朗
(御職業)大学教授
【御意見】
71.
【御意見提出者】
(御氏名)津村建四朗
(御職業)大学教授
【御意見】
72.
【御意見提出者】
(御氏名)松岡喜保
(御職業)民間研究所代表
【御意見】
73.
【御意見提出者】
(御氏名)松岡喜保
(御職業)民間研究所代表
【御意見】
74.
【御意見提出者】
(御氏名)松岡喜保
(御職業)民間研究所代表
【御意見】