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甑断層帯

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 甑(こしき)断層帯は、上甑島北東沖、阿久根(あくね)市西方沖の海底から下甑島の東側沿岸域にかけて分布する断層帯で、上甑島北東沖区間、辻の堂断層を含む区間及び甑区間に区分されます。
 上甑島北東沖区間は、上甑島北東沖から阿久根市西方沖の海底に分布し、海底で確認できる長さが約17kmで、北東−南西方向に延びる右横ずれ主体の断層の可能性があります。
 甑区間は、甑海峡の中の瀬の南方から下甑島の薩摩川内市下甑町青瀬(さつませんだいししもこしきちょうあおせ)の沖合にかけて分布する全体の長さが約39kmで、屈曲点より北東部は東西方向に延びる左横ずれを伴う北側隆起の正断層の可能性があり、南西部は北東−南西方向に延びる北西側隆起の正断層主体の断層である可能性があります。
 辻の堂断層を含む区間は、地下を含め全長が15km程度未満と考えられます。
 音波探査で得られた情報に基づくと、上甑島北東沖区間の断層面の傾斜は高角度(60−90°程度)の可能性があります。
 甑区間の断層面は、北東部については高角であり、南西部については南東に40−60°程度傾斜する可能性があります。

 【 断層帯の過去・将来の活動 】  【 将来の地震発生の可能性 】  【 もしこの地震が発生したら 】  【 リンク 】

○断層帯の過去・将来の活動  [上に戻る]
<過去の活動>
 上甑島北東沖区間は、平均的なずれの速度、最新活動時期及び平均活動間隔は不明です。上甑島北東沖区間の1回の活動におけるずれの量は2m程度であった可能性があります。上甑島北東沖区間で歴史時代に発生したことが確かな被害地震は知られていません。
 甑区間は、平均的な上下方向のずれの速度が0.3−1m/千年程度、1回の活動におけるずれの量は4m程度であった可能性があります。甑区間の平均活動間隔は2千4百−1万1千年程度である可能性があります。最新活動時期は不明です。甑区間で歴史時代に発生したことが確かな被害地震は知られていません。
<活動時の地震規模>
 地下の断層の長さに基づくと、上甑島区間、甑区間のそれぞれが単独で活動した場合、上甑島区間ではマグニチュード(M)6.9程度の地震が、甑区間ではM7.5程度の地震が発生する可能性があります。
<地震後経過率
 甑断層帯では、上甑島区間、甑区間のいずれにおいても、最新活動時期及び平均活動間隔が不明であるため、地震後経過率を求めることはできません。

 詳しい内容を知りたい方は、「甑断層帯の長期評価 (PDF 1.38MB)」をご覧下さい。
 また、関連資料として「九州地域の活断層の長期評価」もご覧下さい。


○将来の地震発生の可能性  [上に戻る]
≪上甑島北東沖区間≫
 地震の規模  : M6.9程度
 地震発生確率: 不明
 平均活動間隔: 不明
 最新活動時期: 不明

≪甑区間≫
 地震の規模  : M7.5程度
 地震発生確率: 不明
 平均活動間隔: 2400年−11000年程度
 最新活動時期: 不明(後期更新世以降)

 詳しい内容を知りたい方は、「甑断層帯の長期評価 (PDF 1.38MB)」をご覧下さい。
 また、関連資料として「九州地域の活断層の長期評価」もご覧下さい。


○もしこの地震が発生したら  [上に戻る]

【「詳細法」・「簡便法」とは?】

≪上甑島北東沖区間≫
 【詳細法震度分布】
【ケース1】
【ケース2】
 【簡便法震度分布】

※図中の波線範囲は詳細法による解析範囲

≪甑区間≫
<地震モーメントの値はレシピ通りで微視的パラメータを設定したモデル>
 【詳細法震度分布】
【ケース1】
【ケース2】
【ケース3】
【ケース4】
 【簡便法震度分布】

※図中の波線範囲は詳細法による解析範囲

<面積が重なった分の地震モーメントを小さくして微視的パラメータを求めたモデル>
 【詳細法震度分布】
【ケース1】
【ケース2】
【ケース3】
【ケース4】
 【簡便法震度分布】

※図中の波線範囲は詳細法による解析範囲

  詳しい内容を知りたい方は、 「全国地震動予測地図」 をご覧下さい。

○リンク  [上に戻る]

 地震動予測地図等

 活断層評価等

 地震活動等

 地方自治体等



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