3−2 余震とは?

一般に地震が起きるとその近くで最初の地震より小さな地震が続発します。最初の地震を本震、後続の地震を余震といいます。本震の発生により岩石が不安定な状態になり、それを解消するために余震が発生すると考えられています。余震の起きる場所を余震域といい、本震で破壊された領域(震源域)とその周辺が含まれます。本震発生後から数時間程度までの余震域は本震の震源域とおおむね一致しますが、余震域はその後だんだんと広がっていきます。

まれに余震域から飛び離れて地震が起きることがあり、これは広義の余震と呼ばれます。このようなケースとしては1944年12月の東南海地震(M7.9)の約1カ月後に余震域から離れて愛知県南部で起きた三河地震(M6.8)が知られています。また1993年7月の北海道南西沖地震(M7.8)の後にも、余震域から離れた江差沖でM6.3の地震が起きました。本震の発生により、広い地域の岩盤に加わっていた力が変化したために起きたのかもしれませんが、残念ながら、このような広義の余震が本震からどのくらい離れたところに、いつ起きるのか、現在の科学技術のレベルでは予測できません。