平成9年2月12日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

1997年1月の地震活動について


1 主な地震活動

1月18日に奄美大島近海でM6.0の地震があった。

2 各地方別の地震活動


(1) 北海道地方

○1月11日に根室半島南東沖の深さ約80kmでM5.1の地震があった。 この地震の震源は沈み込む太平洋プレートの二重地震面の下面に位置する。

(2) 東北地方

特に目立った地震活動はなかった。

(3) 関東・中部地方

○1月19日から伊豆諸島利島の西方沖約5kmで小規模な地震が多発し、1 月下旬には収まった。最大は、1月20日のM3.9であった。この付近は、過 去20年ほど地震活動がほとんど見られなかった地域である。

○東海地方では、先月に引き続き、駿河湾の石花海付近で地震活動が見られ、 今期間は1月19日のM3.3が最大であった。

 東海地方のGPS観測及び掛川−御前崎(浜岡)間の水準測量によれば特段 の変化は見られない。

(4) 近畿・中国・四国地方

○1996年10月19日及び12月3日の日向灘の地震(ともにM6.6) の余震域の南端で、1月11日にM5.0の余震があった。

○1月18日に奄美大島の北東約50km沖でM6.0の地震があった。この 地震の16分前にはほぼ同じ場所でM4.9の地震があり、前震と考えられる。 余震活動は1月18日と19日のM3.7が最大であり、順調に低下している。 この地震は、陸のプレートで発生した浅い地震である。

(5) 九州・沖縄地方

○1996年10月19日及び12月3日の日向灘の地震(ともにM6.6) の余震域の南端で、1月11日にM5.0の余震があった。

○1月18日に奄美大島の北東約50km沖でM6.0の地震があった。この 地震の16分前にはほぼ同じ場所でM4.9の地震があり、前震と考えられる。 余震活動は1月18日と19日のM3.7が最大であり、順調に低下している。 この地震は、陸のプレートで発生した浅い地震である。

3 補足(2月1日から12日までの主な地震活動)

○2月10日から西表島北部で群発地震活動が続いている。現在までの最大の 地震は2月12日のM4.2(暫定)で、西表島で震度4を観測した。この付近 は1991年及び1992年に活発な群発地震活動があり、今回の震源域はその 時の震源域に含まれる。