平成7年10月3日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会


伊豆半島東方沖の群発地震活動について


伊豆半島東方沖では、9月29日から潮吹崎沖で群発地震活動が始まり、消長を繰り返しつつ活発に続いている。

今までの最大の地震は10月1日11時42分のマグニチュード4.8(網代等で震度4)、地震回数の合計は6,237回(うち有感地震100回)であった(3日15時現在)。震源の深さは3〜8km程度である。また、体積歪計、傾斜計、GPS連続観測、地下水観測に変動が観測されている。

この地域一帯は1978年から繰り返し群発地震活動があり、顕著な地殻変動が観測される等地殻活動が活発な地域である。これら活動は、地下浅部へのマグマの上昇が原因と考えられる。このうち1989年7月の活動は、マグニチュード5.5の地震等により被害があり、地震回数約2万5千回と活発なもので、伊東湾の手石海丘で海底噴火があった。

本日までの震源、地震回数、地震規模、地殻変動量等は1993年5〜6月の活動と似ており、今後、消長を繰り返しつつ徐々に活動が低下することも考えられる。しかし、この5日間震源が次第に浅くなってきていること、地穀変動が進行していること等から今後の活動の推移を注意深く監視していく。