三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価(第二版)について

平成23年11月25日公表
平成24年2月9日変更
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

 地震調査研究推進本部は、「地震調査研究の推進について −地震に関する観測、測量、調査及び研究の推進についての総合的かつ基本的な施策−」(平成11年4月23日)を決定し、この中において、「陸域の浅い地震、あるいは、海溝型地震の発生可能性の長期的な確率評価を行う」とした。

 地震調査委員会ではこの決定を踏まえて、これまでに、海域に発生するプレート間地震(海溝型地震)として、宮城県沖地震、南海トラフの地震、三陸沖から房総沖にかけての地震活動、千島海溝沿いの地震活動、日本海東縁部の地震活動、日向灘及び南西諸島海溝周辺の地震活動及び相模トラフ沿いの地震活動の長期評価を行い、公表した。

 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震は日本国内で観測された最大の地震である。この地震では、三陸沖南部海溝寄り、三陸沖北部から房総沖の海溝寄りの一部で大きなすべり量が観測され、三陸沖中部、宮城県沖、福島県沖、茨城県沖の領域も震源域とされた。この地震について現時点での知見をまとめ、東北地方太平洋沖型の地震として評価した。
 また、2005年に宮城県沖で地震が発生したことや、最近の調査結果により過去の宮城県沖及び869年貞観地震の新たな知見が得られたことから、このたび「宮城県沖地震の長期評価」の見直しを行い、「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」に統合し、第二版としてとりまとめた。
 さらに、前回の公表から時間が経過したため、三陸沖から房総沖にかけての地震発生確率等、記述の一部を更新した。

 なお、東北地方太平洋沖地震については、余震活動や余効変動が続いている上、調査研究もその途上にあり、本報告は暫定的な結果にせざるを得ない部分がある。そこで、今後この地震の調査観測等により知見が得られた後に「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」を再度評価することとする。また、評価に用いられたデータは量及び質において一様ではなく、そのためにそれぞれの評価の結果についても精粗があり、平成15年以降に発表した長期評価からは、評価の結果の信頼度を付与している。

 参考として、本報告の東北地方太平洋沖型の地震の評価を踏まえて平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震の発生直前の確率を算出した結果を以下に示す。

(参考)2011年東北地方太平洋沖地震発生直前(平成23年3月11日)における確率
平成23年3月11日に
発生した地震名と
地震規模(マグニチュード)
地震発生確率 集積
確率
地震後
経過率
 平均発生間隔
(上段)
10年以内 30年以内 50年以内 最新発生時期
東北地方
太平洋沖地震
9.0  4〜6%  10〜20% 20〜30%  30〜
 60%
 0.83〜
 1.0
600年程度 
約500
 〜600年前
※集積確率とは、その時点までに地震が発生する確率である。


※平成24年2月9日 一部改訂
「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震以降に発生した地震のマグニチュードの変更について」(平成23年12月8日、気象庁報道資料)(気象庁,2011c) により、3月11日15時15分に茨城県沖で発生した地震及び4月7日23時32分に宮城県沖で発生した地震のマグニチュードについては、これまでモーメントマグニチュードを使用しておりましたが、気象庁マグニチュードを使用します。この結果、前者のマグニチュードは7.7から7.6に、後者のマグニチュードは7.1から7.2に、変更になります。



評価文 (PDF 669 KB)

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