平成21年8月11日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

2009年8月11日駿河湾の地震活動の評価

○ 8月11日05時07分頃に駿河湾の深さ約25kmでマグニチュード(M)6.5(暫定)の地震が発生した。この地震により静岡県で最大震度6弱を観測し、被害を伴った。また、御前崎市で0.4mなど、静岡県の太平洋沿岸で津波を観測した。

○ 発震機構は北北東−南南西方向に圧力軸を持つ型であった。発震機構、余震分布及び震源の深さからフィリピン海プレート内部で発生した地震と考えられる。

○ 地震活動は本震−余震型で推移している。8月11日18時30分までの最大の余震は11日18時09分に発生したM4.3(速報値)の地震である。

○ GPS観測の結果によると、本震の発生に伴って、焼津A観測点(静岡県)が約2cm西に移動するなど震源付近で地殻変動が観測されている。

○ 今回の地震は、想定東海地震の想定震源域の近くで発生しているが、フィリピン海プレート内で発生した地震であり、想定東海地震とは異なるメカニズムで発生した地震である。なお、気象庁によると、想定東海地震に結びつくような地殻変動は認められていない。