平成12年6月29日
地震調査研究推進本部
地震調査委員会

2000年6月の三宅島付近及び新島・神津島近海の地震活動の評価


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三宅島、新島及び神津島に囲まれる地域については、6月26日に三宅島の火山活動が始まって以降、地震活動が続いている。

地震の活動域は、当初、三宅島西部地域から始まり、その後、西方海域に移動し、現在も活発に活動が続いている。また、6月29日12時11分頃に神津島付近でマグニチュード(M)5.2(暫定)の地震が発生し、震源地付近で震度5弱を観測した。神津島付近では、その後散発的に地震が発生している。

三宅島西方海域では、過去には1962年の活動のように、震度4及び5を含む活発な活動が一週間続き、その後1ヶ月程度で活動が収まった例があり、今回も、同様に推移する可能性がある。

一方、今回の神津島付近の地震については、三宅島の火山活動に伴って、周辺のGPS観測の結果に御蔵島から神津島までの範囲で変化が認められることから、三宅島の火山活動が地殻に及ぼした力によって誘発された可能性があると考えられる。